皆様、お話を最後まで読んで下さりありがとうございました。
素敵な題材を下さり、一年以上リクエストを急かさずずっと待ち下さった、ふみさま、ハルさま、夜子さま、はまこさま、茜さま、ゆいさまには重ね重ね御礼申し上げます。
さて、この10,000hitリクでございますが、当初10名様に募集をかけたところ10名様中7名様が【雁の聲】のお話で、皆様武田時代のお話で幸村佐助とのお話が読みたいとのご希望でした。
【雁の聲】は当サイトのメインのお話でありますが、ここまで読みたいと言って頂けてとても嬉しく有難いことでした。
10,000hitリクを募集する時点で本編はもう書き上げておりましたので、このリクエストは外伝として連作にしよう、また本編執筆時から考えておりました佐助と夢主の簪のお話を軸に話を進めようと決め、ほぼ一年かけて書き上げました。(遅筆ですみません)
当初の予定ではリクエストひとつにつき2話程度としておりました。
が、本編は武田滅亡から始まったので、リクはなるべく幼少から真田主従のつながりを沢山書きたいと思いひたすらパソコンと睨めっこしておりましたら、いつの間にか26話という大作に。
例の如く、予定通りの枠で話を終わらることの出来ない自分の力量にしょんぼりするばかりですが、お待たせした分皆様ご満足頂けるお話となっておりましたでしょうか?
※真田昌幸※
謀将の影がありません。どうしてこうなった。
※真田十勇士(霧隠才蔵、望月六郎、筧十蔵)※
書いていたら才蔵は空気の読めない男になり、六郎は佐助以上の苦労性に、十蔵は自分が今まで持っていたイメージからかけ離れた抜けてるお兄さんになってしまいました。どうして(ry
外伝に登場しました上記三人の生死については考えておりません。ひょっとしたら生きているかもしれないし死んでいるかもしれません。
※娘※
甲斐の伊達本陣にいた娘さんです。覚えていらっしゃる方は少ないんじゃないでしょうか?
終盤のキーパーソンとなる彼女ですが、なるべく史実の人以外に名前をつけたくなく、またあまり印象付けないようにと思いまして名前はつけておりませんでした。皆様お好きな名前をつけて想像してやってください。
雁の聲、そして10,000hitリクの外伝でございますが二つのキーアイテムがありました。
ひとつは本編で幸村から貰ったという匕首、もうひとつは外伝で佐助から貰った簪です。
二つとも時として飾りであり、時として命を絶つ為の道具となります。
幸村は夢主を生かす為に匕首を渡しました。
佐助は夢主を汚辱から守る為に簪を渡しました。
対照的ではありますが、どちらも夢主を思えばこその愛情であり贈り物でした。
幸村は武家というよりただ家族として妹として生かしたいと願い、佐助は小さい頃から育てた夢主を不名誉の中で死なせたくないと願いました。
書き上げて思いますに、血縁と主従の差が出た、と感じます。
姫を逃がした後、妹も諦めきれないと足掻いた幸村、佐助は最期まで残りたいと思いながら命令に逆らわず、主従の枠組みをはずれませんでした。
幸村は人間臭く、命令に従った佐助は悲しいくらい忍びであったと思います。
幸せな中にも常に滅びの覚悟をしなければならない、太平の世にはない緊張感。戦国は時に煌びやかで苛烈ですが、その中にある覚悟とか、其々の信念とか少しでも感じで頂けたら嬉しい限りです。
次は10,000hitリクの残りであるIF話を上げて行きたいと思います。よろしければまたお目通しの程お願い致します。
2012-10-20
十七夜 拝